登山

木曽駒ケ岳から空木岳へ縦走

登山

10月初旬、紅葉の始まりかけた中央アルプスの木曽駒ケ岳から空木岳へ縦走したレポートです。
木曽駒ヶ岳から宝剣岳、檜尾岳、熊沢岳、空木岳と続く稜線は、御嶽山や乗鞍岳、南アルプスの山々とその向こうの富士山を眺めながら歩く魅力的なルートです。
今回は、生憎2日目が強風雨で歩いている間全く眺望がありませんでしたが、夕方に雨が上がり空木岳が見えた時の感動は最高でした。
また、3日目以降は晴天に恵まれたことで強風雨の中を歩いたことを補って余りある体験ができました。

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木曽駒ケ岳から空木岳へ(1日目)

菅の台バスセンターからロープウェーに

さて、昼頃に菅の台バスセンター駐車場に到着し、バスとロープウェーの片道の乗車券を購入します。
なお、早朝のバスは長い行列ができるとのことですが、この時間は空いてます。

バスに乗って45分ほどでロープウェーのしらび平駅に着きます。
続いて、ロープウェーに乗り約7分で標高2,612mの千畳敷駅まで一気に移動します。

千畳敷カール

そして、ロープウェーを下りると目の前に宝剣岳と千畳敷カールが広がっています。
なお、この千畳敷まで950mの高さを一気に登りますので、降車後しばらく千畳敷に留まって高度になれてから活動することをお勧めします。

乗越浄土

さて、身支度を整えて歩き始めます。
千畳敷から少し行くと急登になりますが、歩き始めてから40分程で乗越浄土に着きます。
ここから、右に行くと伊那前岳、左は宝剣岳、正面が中岳を経て木曽駒ケ岳へのルートになります。

さて、中岳方面に少し歩いたところで、さっきまで雲に隠れていた宝剣岳の姿が出てきました。
明日は、宝剣岳から伸びる岩稜を歩いていきます。

木曽駒ケ岳

さらに、中岳を経て木曽駒ケ岳に着きました。
ここからは、北、南アルプスや乗鞍岳、御嶽山など360度に広がる展望が楽しめるはずですが、残念ながら今回はガスの中です。

玉ノ窪山荘

こんな状況なので、早々に山頂を後にして今夜宿泊する玉ノ窪山荘に向かって下りて行きます。
山頂から約30分歩いて山荘に着くと、周囲はさらに真っ白な状態でした。

さて、山荘の中は、家に帰ってきたような雰囲気でとてもくつろげます。
また、晩御飯はご覧のとおりの純和風でとても美味しかったです。

そして、この山荘にはシャワーがあります。
使用料は、500円(R5.9現在)です。
暖かいシャワーを浴びて体も気持ちもリフレッシュできます。

木曽駒ケ岳から空木岳へ(2日目)

2日目の朝、起きてみると前線の影響で雨と強風という状況です。
しばらく、山荘の中で様子を見ていましたが、全く風雨が止みそうにないので覚悟を決めて歩き始めます。
まずは、宝剣岳の手前まではトラバース道を進み、宝剣山荘で休憩します。

強風と雨の宝剣岳

休憩後、強風雨の中ですが宝剣岳に登って行きます。
幸い、花崗岩の山なので足元は滑りづらいですが、三点支持を意識して慎重に登ります。

当然、山頂での眺望は全くなく早々に先に進みます。

そして、下りはさらに慎重に足元を確認しながら進みます。

極楽平

ようやく岩場を抜けて極楽平まで来ました。
さらに風が強くなり横から煽られてふらつきそうです。
同行者によると、「ガイド登山ならここからロープウェー乗り場に行って撤収です。」とのことですが、このまま檜尾山荘を目指します。

檜尾岳

黙々と歩いてようやく檜尾岳までやってきました。
ここまで来ると、目指す檜尾山荘は目の前です。
とにかく、早くグショグショに濡れた靴を脱ぎたいです。

檜尾山荘

ようやく、山中のオアシスにたどり着き、暖かい山荘の中でほっと一息つきます。

檜尾山荘はR4年に避難小屋を改装して営業開始しています。
避難小屋を増築していますが、こじんまりとした快適な小屋です。
また、売店には欲しいものが一通り揃っています。
なにより、管理人さんの対応がとても心地よい感じで好感が持てます。

なお、グループ毎にカーテンで仕切られた空間が確保できます。

さて、夕方になると雨が上がり、雲が抜けて、空木岳が姿を現してくれました。
これで、今日一日頑張ったご褒美が貰えました。

木曽駒ケ岳から空木岳へ(3日目)

日の出

中央アルプスに入って2回目の朝は、南アルプスの向こうから登ってくる素晴らしい朝日を見ることができました。
また、富士山も南アルプスの奥に見えて感動の景色です。

空木岳に

さて、3日目は快晴の中、檜尾山荘を出発し空木岳まで縦走します。
昨日とは打って変わって眺望が素晴らしく、南アルプスや御嶽山、乗鞍岳などの山々に目を奪われてスローペースになります。

また、所々にこのような岩場があり、アスレチックのように楽しめます。

そして、ここも慎重に三点支持で登ります。

ここでは、突き出た岩の上から御嶽山方面の絶景を眺めます。

そして、東川岳から見る空木岳は、紅葉と白い岩肌と青空のコントラストが素晴らしいです。

さて、空木岳山頂直下の岩場を登っています。
花崗岩はグリップが効いているので足元に不安はないですが、三点支持を守って登ります。

空木岳山頂

いよいよ、この山行の目的地である標高2,863mの空木岳山頂に着きました。
山頂からは360度の展望が望め見ていて全く飽きません。

そして、今夜宿泊する空木駒峰ヒュッテがすぐそこに見えています。

空木駒峰ヒュッテ

山頂で十分展望を楽しんだ後、駒峰ヒュッテに下りてきました。

受付を済ませた後、天空に浮かぶテラスで今日の行程を振り返りながらティータイムです。
なお、ここからも山頂に負けないくらいの展望が楽しめます。

木曽駒ケ岳から空木岳へ(4日目)

駒石

4日目も昨日に続いて晴天になり、池山尾根を菅の台に向けて約2,000m下りていきます。
すると、下り始めてすぐに巨大な駒石が現れてきます。
また、駒石の向こうには南アルプスと八ヶ岳が雲海に浮かんで見えています。

さらに下りたところから振り返ると、空木岳と駒石が青空をバックに聳えています。

池山

さて、池山尾根を池山まで下りてきました。

ここからは、千畳敷カールと宝剣岳から続く稜線が正面に見えます。
2日前強風と横殴りの雨の中を歩いたのが嘘のような天気で、最後にこの景色が見えたのは最高のご褒美でした。

下山

いよいよ、池山林道の終点にある空木岳登山口に下りてきました。
ここでちょっと楽してタクシーを呼ぼうと電話したら、林道が通行止めになっていて行くことができませんと断られました。
結果、菅の台バスセンターまで歩くことになりました。

おわりに

木曽駒ケ岳から空木岳への縦走は距離もあり変化に富んだ道で随分楽しませてもらえました。
特に、今回はゆったりとした日程を組んだおかげで景色を十分楽しむことができました。
ペースよく歩いていくのも良いですが、このようなゆったりした山歩きもオススメです。

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3日目以降ずっと見ていた南アルプスの聖岳と赤石岳に登ったレポートもご覧ください!

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